少年の日の想い出
小学5年生の頃、当時できたばかりのヴィッセル神戸(当時は確かJFLだった)の試合を何度か父と2人で見に行った思い出がある。
何しろ当時の自分が住んでいたのは但馬の山奥の片田舎だったので、そこから神戸まで出かけるとなれば一仕事だった。
学校が終わるとすぐに迎えに来た父の車に乗り込み、そこから神戸まで高速道路を乗り継ぎ、途中の店で食べ物を買い込む。
片道3時間近くかけてユニバー競技場へ着くと、もう試合は始まる頃。
当時のヴィッセル神戸はお世辞にも強いとは言えなかったけど、普段はテレビでしか観られないスタジアムの熱気、興奮、歓声、たまにスタンドへ飛び込んでくるボール、何もかもが新鮮で、もう勝ち負けなどどうでも良かった。
ラジオを聴きながら高速を飛ばして家へ帰りつき、布団に入ってもなお、スタジアムでの歓声が耳の奥に聴こえてくるような気がした。とても良い体験だった。
今は神戸に住んでいるが、こうして甲子園やGS神戸などで簡単に野球の試合を見に行けるようになったことを、自分はとても幸せだと思う。